2016年01月28日

【コラム】政府の産業競争力会議におけるこれからの教育と「人材育成方針」とは? | オンリーワンスクール西宮北口教室

 1月25日夕方、政府は新たな成長戦略を策定する為の「産業競争力会議」を開きました。その方針の中で、特に注目されるのは、新たな産業の創出と人材の育成、成果主義を重視し残業代ゼロへの提言などです。


 まず、欧米の先進国が、「第4次産業革命」を掲げて技術革新を競う中、ものづくりで高い技術がある日本なのに、世界の競争の中で存在感を示せない現在の日本産業界に対する危機感があるというのが政府の認識のようです。この会議の中で、「世界の競争相手は従来の常識や産業・業種の垣根を越えて、生き残りをかけた勝負を挑んできている」などの指摘が出たとのこと。


 例えば、アメリカのGE(ゼネラルエレクトリック)は、さまざまなものをインターネットでつなぐ「もののインターネット(IOT)」に力を注いでおり、グーグルは無人走行する自動車開発を進めるなど、アメリカ、ドイツを中心に新たな産業革命、いわゆる第4次産業革命が進んでいる背景があります。


 この第4次産業革命とは、蒸気機関の発明の第1次産業革命、電気の発明の第2次産業革命、さらにコンピューターの発明の第3次産業革命に次ぐ、インターネットをベースにものにセンサーなどをつけ商品自体を高付加価値なものにしようというものです。


 例えば、自動車のタイヤにセンサーをつけ、自動車の運転状況を分析するというしくみで、そのタイヤのセンサーが自動車自体の運転状況を分析し、乱暴な運転をするドライバーは、より事故のリスクが高まる為、保険会社の保険料率が高くなるようにシステム化されていきます。つまり、タイヤのセンサーが保険会社とネットでつながり、そのドライバーの保険料の額を判断するというしくみです。この場合、センサー付きのタイヤの開発が新たに必要となり、新しいアイデアや企画による新産業の創設が見込まれます。


 このように、センサーを活用し、さまざまな商品やサービスを創出することで、新しい産業が生まれ国が発展していくというのが、第4次産業革命の考え方です。従って、今回の政府の産業競争力会議でも、このような第4次産業革命に対応でき活躍できる人材をつくる為に、人材育成計画を策定しようとしているのです。


 2020年のセンター入試廃止も、おそらくこの流れのひとつのあらわれでしょう。つまり、マークシート型の正解のある問題を正確に解ける人材をいくらたくさん育てても、これからの第4次産業革命で必要な、新しいアイデアや個性を活かして企画・計画を立て実行する人材にはなりにくい、との判断が政府や文部科学省を中心にあるのだと推察できます。


 従って、今回政府は、人材育成の為に小・中学生からアクティブラーニング(生徒同士の話し合い・討論などで問題解決をする学習)や、プログラミングなどのIT教育を強化する他、多くの起業家(ベンチャー経営者)を生み出す為の世界最高水準の国立大学を創設するとのこと。又、これらを担う新しい人材を育成する為、実践的な職業教育を実施する新高等教育機関「職業教育学校」の設置も提言されています。


 このように、今回の政府の産業競争力会議では、小学校から大学まで一貫した人材育成を行い、戦後始まって以来の大胆な教育改革を実施することになります。これからの子育てを考える保護者にとって、第4次産業革命を背景とした人材の在り方や教育内容の変化に真剣に注目する必要がありそうです。


オンリーワンスクール代表 松保 利宗



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Posted by only1school  at 14:31 │Comments(0)コラム

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